OpenRTM Eclipse tools のインストール 1.1系

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RTC の開発を支援するために、RTCBuilder と RTSystemEditor を提供しております。 RTCBuilder と RTSystemEditor は、Eclipse 統合開発環境のプラグインとして作成された開発ツールです。 そのため、RTCBuilder と RTSystemEditor を使用するには、Eclipse と Java の開発環境をインストールする必要があります。

ここでは、それらのインストール方法について説明します。

こちら に UNIX用 と Windows用 のインストールパッケージを用意しました。 RTSystemEditor と RTCBuilder を含め、全て( Eclipse4.4.2 + 日本語化 + RTSystemEditor + GEF + EMF + XSD + RTCBuilder )が入った UNIX用と Windows用のパッケージを用意しました。とても簡単にインストールできますので、とりいそぎ動かしてみたい方はぜひご利用ください。

Java Development Kit 7(JDK)が必要ですので、事前にインストールしてください。 Eclipse のアーカイブ(圧縮された状態のパッケージファイル)は100MB以上あります。 ダウンロードしたら、アーカイブをインストールしたいディレクトリーに展開してください。 Eclipse には特にインストーラーは無く、アーカイブを展開するだけでそのまま使用できます。

Eclipse について

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Eclipse は Eclipse Foundation が開発するオープンソースのJava 言語およびその他の言語のための統合開発環境を構築するためのフレームワークです。 Eclipse の基本部分は plug-in を実行するためのプラットフォームで、 様々な開発環境は多くのplug-in の集合体として構築されます。 デフォルトで付属するJava の開発環境自体もplug-inとして実現され、 plug-in を追加することで様々な言語の開発環境として容易に拡張することができます。
Eclipse の特徴として、
  • plug-in 機構により容易に拡張可能であり、plug-in 同士の連携も可能である。
  • Rich Client Platform (RCP) と呼ばれる仕組みにより、 plug-in をスタンドアロン化することが容易にできる。
  • Java で実装されているため、多くのプラットフォームで動作する。

等が挙げられます。 こうした Eclipse の特徴が、ロボット用統合開発環境を構築する上で有用であると判断し、Eclipse を RTミドルウエアのツールのためのプラットフォームとして選択しました。

RTCBuilder と RTSystemEditor を利用するには Eclipse をインストールする必要があります。 Eclipse のインストール方法に関しては、

などが参考になります。

Java 実行環境 (JRE) のインストール

Eclipse は Java アプリケーションですので、Oracle の Java 実行環境(JRE: Java Runtime Environment) をインストールする必要があります。 すでに、JDK(Java 開発環境、ただし、1.6以上)がインストールされている環境では JRE のインストールは必要ありません。(RTCBuilder で、Java のコードを生成させる場合には JRE でなく JDK が必要となります。)

ダウンロード後はインストーラーの指示に従ってインストールしてください。


JDK インストール:
 ⇒ Java Development Kit 7


参考:  → cool! UNIX系環境で簡易に Oracle の Java(JRE) を Eclipse に適用する方法

Eclipse のインストール

Eclipse のダウンロードサイト からそれぞれのプラットフォームに対応した Eclipse のアーカイブをダウンロード、インストールしてください。 なお、RTCBuilder と RTSystemEditor の推奨環境は Eclipse3.4.2 です。


参考:

 → ''FAQ:'' Eclipse の起動方法

  • Ubuntu8.04、Ubuntu9.10 で Linux 用 Eclipse3.4.2 が動作しない不具合が報告されています。
    • Ubuntu8.04では、apt-get install xulrunner-1.9 として xulrunninerをアップデートしてください。
    • Ubuntu9.10では、以下の方法を利用するか、Eclipse3.3 もしくは 3.5 をご利用ください。
       $ su
       # vi /etc/apt/source.list
        1行追加 → deb http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ jaunty main restricted
       # apt-get update
       # apt-get install xulrunner-1.9
       # dpkg -l |grep xulrunner-1.9
       ii  xulrunner-1.9                        1.9.0.8+nobinonly-0ubuntu2                 XUL +  XPCOM application runner
       ii  xulrunner-1.9.1                      1.9.1.7+nobinonly-0ubuntu0.9.10.1          XUL + XPCOM application runner
       ii  xulrunner-1.9.1-gnome-support        1.9.1.7+nobinonly-0ubuntu0.9.10.1          Support for GNOME in xulrunner-1.9.1 applica
       一応、1.9.1と1.9 が共存
       # exit
       $ export GDK_NATIVE_WINDOWS=1
       $ ./eclipse
      また、xulrunner-1.9.1.8 で動作するという報告もあります。1.9.1.8 にアップデートして、以下のようなシェルスクリプトを用意して起動するとよいでしょう。
       #/bin/sh
       export GDK_NATIVE_WINDOWS=1
       ./eclipse -vmargs -Dorg.eclipse.swt.browser.XULRunnerPath=/usr/lib/xulrunner-1.9.1.8/xulrunner

Eclipse の日本語化

この時点では Eclipse は日本語化されていません。もし、 日本語化したい場合は以下の Eclipse の日本語化のページを参考にしてください。

簡単な手順は, 以下の通りです.

  1. Eclipse のバージョンに合ったファイルを下記サイトからダウンロードします。
    Eclipse 日本語化言語パック (サードパーティ版)
  2. 解凍してできた eclipse フォルダー内の features、 plugins をeclipse本体があるフォルダーにコピーします。
  3. eclipse を再起動します。
    参考:  → ''FAQ:'' Eclipseの起動方法

プラグインのインストール

RTCBuilder と RTSystemEditor は下記の Eclipse プラグインを使用しています。

以下の手順で、これらのプラグインをインストールしてください。

  1. Eclipse のメニューから [ヘルプ] > [ソフトウエア更新] を選択します。
  2. このような ソフトウェア更新およびアドイン ウィンドウ が表示されますので、「使用可能なソフトウェア」タブを選択します。
    eclipse_update_ja.png
  3. Genymede Update Site を展開してプラグインを選択します。
    eclipse_plugin_GEF_JDT_ja.png
    eclipse_plugin_EMF_SDO_ja.png
  4. [インストール]をクリックします。
    eclipse_plugin2_ja.png
  5. これで、これらのプラグインが自動的にダウンロードされて、インストールされます。

インストール後 Eclipse を一旦終了します。

RTCBuilder のインストール

RTCBuilder とは

RTCBuilder は RTコンポーネントのテンプレートを生成する開発ツールです。パラメーターを基に RTコンポーネントのテンプレートを生成する機能を持っています。 また、RTCBuilder は Eclipse にて動作し、直感的な操作と他の Eclipse プラグインとのシームレスな連携が可能です。

機能概要

提供される機能の一覧は以下のとおりです。

画面要素名 説明
RTC プロファイルエディタ RTコンポーネントの仕様であるプロファイル、データポート定義、サービスポート定義、コンフィギュレーション定義、その他拡張プロファイルを編集します。
ビルドビュー 編集中の RTコンポーネントおよびデータポート、サービスポート、サービスインターフェースをアイコンでグラフィカルに表示します。
リポジトリビュー 選択した RTリポジトリの情報を表示します。

動作環境

RTCBuilderの動作に必要な環境は以下のとおりです。

環境 備考
Java Development Kit 6 注意:Java1.5(5.0) では動作しません。
Eclipse 3.4.2以上
http://www.eclipse.org/downloads/index.php
http://archive.eclipse.org/eclipse/downloads/index.php
Eclipse本体
Eclipse EMF 2.2以上(SDO,XSD含む) RTCBuilderが依存するEclipseプラグイン
ご使用になられる Eclipse のバージョンに合ったものをご使用ください。
Eclipse GEF 3.2以上(Draw2D含む) RTCBuilderが依存する Eclipse プラグイン
ご使用になられる Eclipse のバージョンに合ったものをご使用ください。
Eclipse Java development tools(JDT) ご使用になられる Eclipse のバージョンに合ったものをご使用ください。

また以下の開発を行う言語によっては以下の環境をインストールしておくと便利です。

環境 備考
Eclipse CDT C++用の開発環境
Pydev for Eclipse python用の開発環境

RTCBuilder のインストール

RTCBuilder は Eclipse プラグインであるため、 Eclipse 本体をインストールする必要があります。 さらに、Eclipse は Java アプリケーションなので、Eclipse 本体をインストールする前に Java 実行環境(あるいはJDK:Java開発環境でもよい)をインストールする必要があります。

RTCBuilder のインストールと起動

バイナリ(日本語版 jar ファイル(RTSE+RTCB)) をダウンロードして、 Eclipse の plugin ディレクトリ(eclipse ディレクトリー以下の plugin というディレクトリー)にダウンロードした jar ファイルをそのままコピーします。

Eclipse を起動し、メニューから [ウインドウ] > [パースペクティブを開く] > [その他] を選択すると、 次のようなパースペクティブ選択画面が表示されます。
fig2-3PerspectiveSelection_ja.png

パースペクティブ一覧にある RTC Builder を選択すると、次のような画面が表示されて RTCBuilder が起動されます。
fig2-4RTCBuilderInit_ja.png

~ツールバーの [Open New RTC Builder Editor] ボタンをクリックするか、メニューバーの [ファイル] > [Open New Builder Editor] を選択することで、Builder エディタが起動します。
fig2-9ToolsBarOpenNewRtcBuilder_ja.png

fig2-10FileMenuOpenNewBuilder_ja.png


参考:''FAQ:'' Eclipseの起動方法

RTSystemEditor のインストール

RTSystemEditor とは

RTSystemEditor は、OpenRTM-aist に含まれる開発ツールの1つであり、RTC をリアルタイムにグラフィカル操作する機能を持っています。また、Eclipse 統合開発環境のプラグインとして作成されており、Eclipse 上にて既存のプラグインとシームレスに操作を行うことができます。

機能概要

RTSystemEditorは、RTC をリアルタイムにグラフィカル操作する機能を持っています。提供される機能の一覧は以下のとおりです。

機能名称 機能概要
コンポーネントコンフィグレーション表示/編集機能 選択したコンポーネントのコンフィギュレーションプロファイル情報をコンフィグレーションビューに表示し編集する。
コンポーネント動作変更機能 選択したコンポーネントの動作を変更する。
コンポーネント組み立て機能 システムエディタ上でシステムの組み立てやリポジトリおよびファイルシステムのコンポーネント仕様の編集を行う。
システムセーブ/オープン機能 システムエディタの内容をセーブ/オープンする。
システム復元機能 保存したシステムエディタの内容をシステムに復元する。

動作環境

RTSystemEditor の動作に必要な環境は以下のとおりです。

環境 備考
Java Development Kit 6 注意:Java1.5(5.0)では動作しません。
Eclipse 3.4.2以上
http://www.eclipse.org/downloads/index.php
http://archive.eclipse.org/eclipse/downloads/index.php
Eclipse 本体
Eclipse EMF 2.2.4 EMF+SDO Runtime および XSD Runtime RT System Editor が依存する Eclipse プラグイン
Eclipse GEF 3.2.2 RT System Editor が依存する Eclipse プラグイン
Eclipse Java development tools(JDT) ご使用になられる Eclipse のバージョンに合ったものをご使用ください。

RTSystemEditor のインストール

RTSystemEditor は Eclipse プラグインであるため、 Eclipse 本体をインストールする必要があります。さらに、 Eclipse は Java アプリケーションなので、Eclipse 本体をインストールする前に Java 実行環境(あるいは JDK:Java 開発環境でもよい)をインストールする必要があります。

RTSystemEditor のインストールと起動

バイナリ(日本語版 jar ファイル(RTSE+RTCB)) をダウンロードして、 Eclipse の plugin ディレクトリー( Eclipse のアーカイブを展開すると通常 eclipse というディレクトリーが作成されますが、 その中の plugin というディレクトリー)にダウンロードした jar ファイルをそのままコピーします。

Eclipse を起動し、 メニューから [ウインドウ] > [パースペクティブを開く] > [その他] を選択すると、 次のようなパースペクティブ選択画面が表示されます。
fig4PerspectiveSelection_ja.png

パースペクティブ一覧にある RT System Editor を選択すると、 次のような画面が表示されて RTSystemEditor が起動されます。
fig5InitialOfRTSystemEditorstarts_ja.png

もし、 パースペクティブの一覧に RT System Editor が表示されない場合は、EMF や GEF や XSD や JDT が正しくインストールできているか、 RT System Editorがplugin ディレクトリーに正しくコピーされているかを再度チェックしてください。

Eclipse の再起動

RTSystemEditor の起動が確認できましたら、一旦、Eclipse を終了してください。再度、同じワークスペースを指定して Eclipse を起動すると、RTSystemEditor が起動された状態から始まります。



参考:  → ''FAQ:'' Eclipseの起動方法

RTSystemEditor、RTCBuilder のデバッグ

このページではRTSystemEditor、RTCBuilderのデバッグの手順を説明します。

必要なソフトウェアの入手

eclipse

RTSystemEditor、RTCBuilderはeclipseのプラグインとして動作します。 以下のサイトからから、eclipseをダウンロードしてください。 その際にパッケージはUltimateのFull Edisionを選択してください。 Standard Editionだとプラグイン開発環境を手動でインストールする必要があります。

JDK

JRE 1.8以上が必要なため、以下から最新版のJDKのインストーラーを入手してインストールしてください。

RTSystemEditor、RTCBuilderのソースコード

以下からTortoiseSVN等によりチェックアウトしてください。

ビルド

eclipse.exeを実行してください。

JREの設定

使用するJREを設定します。

「ウインドウ」→「設定」→「Java」→「インストール済みのJRE」で、「追加」→「標準 VM」を選択後にJREのパス(例:C:\Program Files (x86)\Java\jdk1.8.0_131\jre)を追加後にチェックを入れる


plugin4_1.png


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コンパイラー準拠レベルの設定

初期の状態でコンパイラー準拠レベルが1.6に設定されている場合があるようなので、「ウインドウ」→「設定」→「Java」→「コンパイラー」でコンパイラー準拠レベルを1.8に設定してください。


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RTSystemEditor、RTCBuilderプロジェクトのインポート

RT System Editor、RTC Builderを開発環境のeclipseにインポートします。 「ファイル」→「インポート」→「プラグイン開発」→「プラグインおよびフラグメント」を選択後「次へ」を押してください。


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「インポート先」の「ディレクトリー」をオンにして、rtmtoolsをチェックアウトしたディレクトリを設定して次へ進んでください。


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全て追加を選択して、完了ボタンを押してください。


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IDLコンパイル

IDLファイルのコンパイルを行います。 パッケージエクスプローラーでjp.go.aist.rtm.toolscommonプロジェクトの「buildForCliant」を右クリックして「実行」→「Antビルド」を選択すれば開始します。


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Antビルドで文字化けする場合

Antビルドで文字化けする場合は、「実行」→「外部ツール」→「外部ツールの構成」→「Antビルド」をダブルクリックして、「共通」タブ→「エンコード」でその他「MS932」に設定してください。


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クラスパスの修正

環境によってはクラスパスが正しく設定されない場合があります。 その場合はデバッグ時にClassNotFoundExceptionの例外が発生するため、rtmtoolsに存在するplugin.xml全てを修正してください。 パッケージエクスプローラーでplugin.xmlをダブルクリックして、「ランタイム」タブから「クラスパス」に「.」を追加してください。(「MANIFEST.MF」の「Bundle-ClassPath」に追加しても可)


plugin1_1.png


これで準備完了です。

デバッグ実行

上部の虫のマークのボタンから、「デバッグ」→「Eclipse アプリケーション」でデバッグが開始します。


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