rtc.confの設定に問題があり、起動できないケースがあります。上記検索から開かれるディレクトリの[rtc.conf for examples]を開いて設定を確認してください。例えば、corba.endpoint/corba.endpointsなどの設定が現在実行中のPCのホストアドレスとミスマッチを起こしている場合などは、CORBAが異常終了します。
システムを編集するエディタ(System Diagram)を開きます。上部の[Open New System Editor]ボタン をクリックすると、中央のペインにエディタ(System Diagram)が開きます。左側のネームサービスビューに のアイコンで表示されているコンポーネント(2つ)を中央のエディタ・エリアにドラッグアンドドロップします。
サンプルコンポーネントの場所
インストールまたはビルドが正常に終了したら、付属のサンプルで動作テストをします。サンプルは、通常は以下の場所にあります。
サンプルコンポーネントセットSimpleIOを使って、OpenRTM-aistが正しくビルド・インストールされているかを確認します。
サンプル(SimpleIO)を使用した動作確認
RTコンポーネント ConsoleIn、ConsoleOutからなるサンプルセットです。ConsoleInはコンソールから入力された数値をOutPortから出力するコンポーネント、ConsoleOutはInPortに入力された数値をコンソールに表示するコンポーネントです。 これらは、最もSimpleなI/O(入出力)を例示するためのサンプルです。ConsoleInのOutPortからConsoleOutのInPortへ接続を構成し、これらの2つのコンポーネントをアクティブ化(Activate)することで動作します。
動作確認環境
以下では、MSIインストーラーでOpenRTM-aistをデフォルトでインストールした環境で、スタートメニューから各種プログラムを起動する場合しOpenRTPを使う方法を説明します。OpenRTPを使わないでrtshellを使う場合は、rtshellのインストールにおける動作確認(Windows編)を参照してください。なお、ソースビルドした場合は、サンプルコンポネントは、<ソースディレクトリ>\OpenRTM-aist\examples\SimpleIOにありますので、リンク先や下記の説明でのConsoleIn/ConsoleOutコンポーネントの場所はそこに置き換えてください。
動作確認手順
RTSystemEditor、ネームサーバーの起動
以下の手順に従ってRTSystemEditor、ネームサーバーを起動してください。
サンプルコンポーネントの起動
ネームサーバー起動後、適当なサンプルコンポーネントを起動します。
Windows 10の場合は右下の[ここに入力して検索]にPython_Examplesと入力してサンプルのディレクトリを開きます。
ここでは、「ConsoleIn.bat」「ConsoleOut.bat」をそれぞれダブルクリックして2つのコンポーネントを起動します。起動すると、下図のような2つのコンソール画面が開きます。
コンポーネントが起動しない場合
コンポーネントが起動しない場合、いくつかの原因が考えられます。
コンソール画面が開いてすぐに消える
rtc.confの設定に問題があり、起動できないケースがあります。上記検索から開かれるディレクトリの[rtc.conf for examples]を開いて設定を確認してください。例えば、corba.endpoint/corba.endpointsなどの設定が現在実行中のPCのホストアドレスとミスマッチを起こしている場合などは、CORBAが異常終了します。
以下のような最低限のrtc.confに設定しなおして試してみてください。
omniORBpyがインストールされていない。
openrtm.orgが提供するMSIインストーラーにはomniORBpyが含まれていますが、カスタムインストールを選択すると、omniORBpyをインストールせずにOpenRTM-aist-Pythonをインストールできます。また、手動でインストールした場合には、omniORBpyが入っていない場合も考えられますので、omniORBpyがインストールされているか確認してください。
pyファイルの関連付けが違っている
ConsoleIn、ConsoleOutを起動するファイルは、
C:\Program Files\OpenRTM-aist\1.2.x\Components\Python\Examples\SimpleIO\ConsoleIn.py
C:\Program Files\OpenRTM-aist\1.2.x\Components\Python\Examples\SimpleIO\ConsoleOut.py
です。(64bit版MSIでインストールした場合)このディレクトリでコンソール画面を開き、python ConsoleIn.pyを実行すると起動するが、ConsoleIn.pyをダブルクリックして起動できない場合はインストールしているpythonを確認してください。Pythonの32bit版、64bit版の両方をインストールしている場合、先にインストールしたものがpyファイルに関連付けられるようなので、OpenRTM-aist-Pythonのインストーラーと同じアーキテクチャのPythonを先にインストールすると解決するかもしれません。
その他
ホスト名やアドレスの設定の問題で、起動がうまくいかないケースがあります。その場合、利用しているPCのIPアドレスをomniNames.exeに教えてあげるとうまくいくケースがあります。 環境変数OMNIORB_USEHOSTNAMEを以下のように設定します(以下は自ホストのIPアドレスが192.168.0.11の場合の例)。
RTSystemEditorでのエディタへの配置
RTSystemEditorのツリー表示の[>]をクリックすると、先ほど起動した2つのコンポーネントが登録されていることがわかります。
システムを編集するエディタ(System Diagram)を開きます。上部の[Open New System Editor]ボタン をクリックすると、中央のペインにエディタ(System Diagram)が開きます。左側のネームサービスビューに のアイコンで表示されているコンポーネント(2つ)を中央のエディタ・エリアにドラッグアンドドロップします。
接続とアクティブ化
ConsoleIn0コンポーネント・アイコンの右側にはデータが出力されるOutPort が 、ConsoleOut0コンポーネント・アイコンの左側にはデータが入力されるInPort がそれぞれ配置されています。
これらInPort/OutPort(まとめてデータポートと呼びます)を接続します。OutPortからInPort(またはInPortからOutPort)へドラッグランドドロップすると、図のようなダイアログが現れますので、デフォルト設定のまま[OK]ボタンをクリックします。
2つのコンポーネントの間に接続線が現れます。次に、エディタ上部メニューの[All Activate]ボタン をクリックし、これらのコンポーネントをアクティブ化します。アクティブ化されると、コンポーネントが緑色に変化します。
コンポーネントがアクティブ化されるとConsoleInコンポーネント側のコンソールには
というプロンプト表示に変わりますので、適当な数値(short intの範囲内:32767以下)を入力しEnterキーを押してください。すると、ConsoleOut側のコンソールにも入力した数値が表示され、ConsoleInコンポーネントからConsoleOutコンポーネントへデータが転送されたことがわかります。
以上で、OpenRTPを用いたコンポーネントの基本動作の確認は終了です。
他のサンプル
インストーラーには、このほかにもいくつかのサンプルコンポーネントが付属しています。これらのコンポーネントも同様に起動し、RTSystemEditorでポート同士を接続し、アクティブ化することで試すことができます。付属しているコンポーネントのリストと簡単な説明を以下に示します。