MobileHIRO操作用統合環境

MobileHIRO操作用統合環境

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MobileHIRO操作用統合環境

概要

MobileHIRO操作用統合環境は移動型双腕ロボットMobileHIROを実機およびシミュレータ(Choreonoid)上で動作させるための統合環境です。

この統合環境では、移動型双腕ロボットMobileHIROの移動・把持動作の計画作成を行い、計画に基づいた指令を実際のロボットへ送信し作業を行わせることを目的としています。

本システムを利用することで、MobileHIROを以下の2つのステップで運用することが可能となります。

  1. 3Dモデルによる移動・把持動作計画を作成し計画の確認を行う。
  2. 移動・把持計画をMobileHIROに送信しロボットの動作検証を行う。

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特徴

本システムには以下のような特徴があります。

  • 3Dモデルで確認し作成した動作計画をそのまま実機のMobileHIROに動作指令として出力することができる(図 2 1)。
  • 実機のMobileHIROのない場合でも、3Dモデル上でMobileHIRO動作計画の作成・確認を行うことができる。
  • 双腕部の動作計画と移動台車部の動作計画を同時に計画することができる。(参照:図 2 2 MobileHIRO実機なしでの利用)
  • 共通I/F(「2.3拡張性について」にて記載)を利用することで、共通I/Fを利用する機器であれば利用する双腕部・カメラ部・移動台車部の機器を変更することができる。
    mobilehiro_2-1.png
    図1 MobileHIRO統合環境概要

mobilehiro_2-2.png
図2 MobileHIRO実機なしでの利用

システム構成要素

MobileHIRO操作用統合環境を構成する要素の詳細を記載する。MobileHIROの実機を利用しない基本構成とMobileHIRO実機を利用する構成それぞれについて構成要素を記載する。

MobileHIRO操作用統合環境(基本構成)

本構成で使用する要素の一覧を次表にて記載する。

表1 MobileHIRO操作用統合環境(基本構成)要素一覧

No. 名前 種類 説明
VisionPC 計算機 後述するソフトウェアChoreonoidを起動するPC。OSはUbuntuLinuxを使用する。MobileHIRO操作用統合環境は本PC上で稼動することとなる。
Choreonoid ソフトウェア ロボット動作計画作成ソフトウェア。3D空間上で実際のロボットを模した3Dモデルを操作し、ロボットの動作計画を作成することができる。プラグインを追加可能なフレームワークを備えているため、目的に応じてプラグインを開発することで機能の拡張が行える。
GraspPlugin ソフトウェア Choreonoidにロボットの把持計画を算出する機能を持たせるプラグイン。GraspPluginは、アームの先端にハンドが取り付けられた構成のロボットシステムに対して、把持計画、軌道計画、作業計画など、種々の計画問題を解くことが出来る。また、算出した計画を実際のMobileHIRO上腕部に送信することができる。
VehiclePlugin ソフトウェア Choreonoidにロボットの移動計画を算出する機能を持たせるプラグイン。また、算出した計画を実際のMobileHIRO移動台車部に送信することができる。
Robot/Object データファイル Choreonoidが利用する3Dモデル。本環境ではMobileHIROを模した3Dモデルが用意されている。

本構成では、1台の①UbuntuLinuxPC(VisionPCと呼称)にて、動作計画作成ソフトウェアである②Choreonoidをユーザが操作することで、MobileHIROの動作計画を作成する。MobileHIRO操作用統合環境で使用する②Choreonoidは、③GraspPluginと④VehiclePluginと呼ばれるプラグインにより、機能拡張が行われている。ユーザは把持計画作成のために③GraspPluginが機能拡張した②Choreonoid上のボタンを操作し把持計画を作成する。同様に移動計画作成のために④VehiclePluginが機能拡張した②Choreonoid上のボタンを操作し移動計画を作成する。 計画作成時に②Choreonoid上の⑤3Dモデルが計画に応じてアニメーション動作するため、ユーザは計画の確認をすることができる(図 3)。

mobilehiro_2-3.png
図3 システム構成

本構成の環境構築手順・具体的な操作については、ドキュメント「3.MobileHIRO操作用統合環境利用手順」を参照してください。

実機使用構成

MobileHIRO統合環境は、次表の要素を利用する。

表2 実機使用構成要素一覧

No. 名前 種類 説明
VisionPC 計算機 Choreonoidを起動するPC。OSはUbuntuLinuxを使用する。本構成では、MobileHIRO双腕部(HIRO/NEXTAGE)内に設置されているPCをそのまま利用しChoreonoidを起動する。
Choreonoid ソフトウェア 基本構成と同様。表 1にて記載。
GraspPlugin ソフトウェア 基本構成と同様。表 1にて記載。
VehiclePlugin ソフトウェア 基本構成と同様。表 1にて記載。
Robot/Object データファイル 基本構成と同様。表 1にて記載。
IEEE1394カメラ 計算機 MobileHIRO頭部に設置されているカメラ。
HIRO/NEXTAGE 計算機 MobileHIRO双腕部を構成するロボット。内部にはPC(VisionPC)が備え付けられている。
安川電機製
移動ユニット
計算機 MobileHIRO台車部を構成するロボット。内部には移動ユニットHWが備え付けられている。
移動ユニットHW 計算機 MobileHIRO台車部に備え付けられているPC。
YasukawaVehicle
Controller
ソフトウェア Choreonoidから受け取った移動計画を安川電機製移動ユニットが備えるVehicleServiceProviderのI/Fにあわせた形式に変換し、VehicleServiceに送信するソフトウェア。
VehicleService
Provider
ソフトウェア MobileHIRO台車部に対するHW制御指示を受け取るソフトウェア。
HIRONXProvider ソフトウェア HIRO/NEXTAGEに対するHW制御指示を受け取るソフトウェア。
作業対象物認識
モジュール群
OpenVGR
ソフトウェア 把持する物体の配置をMobileHIRO頭部カメラにて認識し、Choreonoidの3Dモデル空間上に再現するために利用する。

本構成では、動作計画作成ソフトウェア②Choreonoidを⑦HIRO/NEXTAGEに内臓されている①VisionPCにて起動する。 使用する②Choreonoidは、基本構成と同様に、③GraspPluginと④VehiclePluginによる機能拡張が行われており、ユーザは把持計画と移動計画を作成することができる。 MobileHIROは、大きく分けて頭部⑥IEEE1394カメラ部と、双腕部である⑦HIRO/NEXTAGE部、移動台車部である⑧安川電機製移動ユニット部に分けられる。 ④VehiclePluginにより移動計画を作成したあとは、作業対象物の認識を⑬⑭OpenVGRで行い、結果を③GraspPluginにて受け取った後それに対する把持計画を作成する。⑥⑦⑧で構成されるMobileHIROはRTミドルウェア(「2.3拡張性について)にて後述)を利用して②Choreonoidと接続され通信を行うことができる。これによりユーザは作成した計画を⑥⑦⑧MobileHIRO本体に送信することができる。これにより、実際に⑥⑦⑧MobileHIROが動作する。(図 4)

mobilehiro_2-4.png
図4 システム構成(実機あり)

問合先(メールアドレス): 
ysuga@ysuga.net
Resources
Project Information
OS: 
Windows
Linux
言語: 
C++
OpenRTM ver.: 
1.0
Average: 
0
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最終更新日時: 
土, 2012-09-15 17:25

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最新バージョン : 2.0.1-RELESE

統計

Webサイト統計
ユーザ数:2160
プロジェクト統計
RTコンポーネント307
RTミドルウエア35
ツール22
文書・仕様書2

Choreonoid

モーションエディタ/シミュレータ

OpenHRP3

動力学シミュレータ

OpenRTP

統合開発プラットフォーム

産総研RTC集

産総研が提供するRTC集

TORK

東京オープンソースロボティクス協会

DAQ-Middleware

ネットワーク分散環境でデータ収集用ソフトウェアを容易に構築するためのソフトウェア・フレームワーク